冷たい手



俺は、オスカー様の氷のような瞳を睨んだ。

「何するんですか!」

必死に叫んだ俺に対して、
それでもオスカー様は維持の悪い笑みを浮かべたままで。
それが余計に癪に障る。

俺は今、両手をベッドヘッドに結び付けられている状態で。
だから、出来る事はと言えば、せいぜい睨むか、叫ぶかだった。
そんな俺をオスカー様はさっきからずっと見ている。
怒るでもなく、だからといって俺を解放するでもなく。
笑いながら。

「いい格好だな。」

自分がさせたくせに、という言葉は、声にならなかった。
オスカー様の唇が俺に重なったからだ。

そのまま舌で唇をなぞられて、くすぐったくて。
俺は思わず唇を開いた。
次の瞬間、スルリと俺の口内にオスカー様の舌が入ってくる。

「ン・・・ッ。」

歯列を辿ったオスカー様に体を震わせている間にも、
オスカー様の手が俺の服の中に滑り込んできた。
手は、冷たかった。

そういえば、冷たい手の人は心が温かいとは誰の言葉だっただろう?

快感に捕われまいとそんな事を考えていると、
それを嗜める様にオスカー様が俺のモノに触れた。
その冷たい感触にビクリと体が震えた。

意識は無理やり快感に戻され、
それとともに俺は現状を意識させられた。

上衣はいつの間にか全て剥ぎ取られ、
下衣も今まさに奪われそうになっている。

抵抗しようとして、出来なかった。
オスカー様が先手を打って、俺のモノへ愛撫を加えたからだ。
巧みな愛撫は俺を追い上げ、俺の抵抗を封じた。

ロクに抵抗も出来ぬままに下衣も奪われた。
露にされた俺のモノにオスカー様は口付けた。
神聖な、儀式のように。

それに体が震えるのを止められなかった。

そのまま、唇で俺のモノの形を辿り、
そのまま、後ろの窪みにまで移動する。
その羞恥に逃れようとした俺のモノに、
オスカー様の手が再び巧みな愛撫を施す。

「ぁ・・・。」

何かが、窪みから中へ入ってきた。
その感覚にビクリと体が強張る。
その生暖かい濡れた何かが、俺の中を動く。

「・・・っ・・・ぁ・・・ァ・・・。」

ビクビクと震える俺の中に、温かい液体が注がれる。
そこで、蠢くものの正体に気付いた。
それは、たぶん、オスカー様の舌だ。

気付いて、俺は動かない体を叱咤して抵抗し始めた。
その微かな抵抗も、
俺のモノに沿わされたオスカー様の冷たい手が再び動き始めると出来なくなった。

「いやだ・・・オスカー様・・・汚い。」

不覚にも涙が出た。
それがわかったのかオスカー様が一瞬動きを止めた。

「汚くなんか無いさ。」

そういって、オスカー様が涙を拭ってくれた。
それだけで嬉しいと思ってしまう自分が居る。

「お前は綺麗だ。全部・・・全部・・・。」

その言葉が胸に沁みてく。
嬉しさを伝えたくて抱きつくと、オスカー様が頭を撫でてくれた。

「お前のすべてを俺の物にしたい、いいか?」

いつものオスカー様らしくない、どこか不安そうな声に俺は微笑んで頷いた。
そうするとオスカー様が甘い微笑を返してくれる。

「愛してる。」

次の瞬間、圧迫感が俺を支配した。
痛みは、なかった。
オスカー様が慣らしてくれたためだろう。

それでも、圧迫感が完全に消えるわけではなく。
反射的に息を詰めた俺にオスカー様はキスをした。
触れるだけのキスを体中に落とす。

ソレと同時に俺のモノに再び触れた。
オスカー様の手が俺の快感を呼び覚ます。
圧迫感がいつの間にか快感に摩り替わっていた。

「オスカー様・・・俺も・・・好きです・・・。」

その瞬間、オスカー様の楔が俺の中の快感を呼び覚ます場所を貫いた。
そして、俺はオスカー様の体温を感じながら、絶頂へと達した。










と言う訳でエロです。
おそらくコレの下書きは授業中に書いたものでしょう。(ぉ)
よくやるよ、自分・・・。
冷たい手の人は〜っていうの、よく聞きますけど、本当でしょうかね?
因みに、私の手は冷たいです。(聞いてないし。)
え?じゃあ『冷たい手の人〜』は嘘だろうって?ヒドイ。(笑)
冷え性なんですよ。
そして、古さからいくと、おそらく『蒼い夢』の次辺りでしょうか?
あるいは、お蔵入りsの次・・・かな?
まぁ、どちらにしても古さは変わりません。
つうか、打っているうちにオスカー様の変態度(爆)が上がってしまいました。(汗)
オスカー様ファンの皆様、ごめんなさい・・・。