まったく、予想外の出来事だった。

この聖地へ招かれ、教官になったのは。

イスから立ち上がり、窓に近寄る。
大きな窓から聖地を見て、セイランは思いをはせた。

本当に予想もしていなかった。
聖地に呼ばれることも。
その招待を受けることも。

正直言って、気まぐれだった。
この聖地に来たのは。
名誉とか、そんなものに興味はなく、
ただ、退屈しのぎにいいと思った。

だけど、退屈しのぎにはなったと思う。

彼に会った。
愛しい、愛しい、青年。
青い瞳の。

あぁ、そういえば、コレも予想外だったと思う。
自分が恋をするなんて。
それも、同性相手に。

今までそういう目で見られるのを嫌っていたはずなのに。
なのに、あの青年相手だとダメだった。
あの青年を愛しいと、思ってしまった。

「セイランさん!」

閉めた窓からも聞こえてくる声。
見ると、下でランディが手を振っていた。
それを見てセイランは優しげに微笑んで、手を降り返してやる。

「まさか、僕が恋をするなんてね。」

自嘲のように呟いた。
一生する予定なんて無かったのに、と付け足す。
その顔に浮かぶのは、幸せそうな表情。

同性相手に。
それも、守護聖サマ相手に。

少し肩をすくめ。
それから手を口元に当てクスクス笑う。

予想外の出来事。
それも最上級の。

ならば、それを楽しもう。
浮かぶ笑顔は、曇り一つない。

「責任、取ってもらいますよ?」

誰にともなく呟いて。
そしてセイランは、
下で手を振り続けている恋人を迎えに行くため、部屋を出た。










責任とってもらいますよ?
そう囁くと、君はどんな顔をするんだろう?
赤くなる?それとも頷いてくれる?
出来る事なら頷いて?
そして僕を傍に居させて?



やってしまった感いっぱいの作品です。
なんとなく、ラン×セイに見えたりして。(汗)
下書きがかなり短くて。
足しているうちに、こんな事になってしまいました。(泣)
かけたら続き書きたいです。
こんどこそセイ×ランで。