White Day
「ゼフェル・・・俺・・・。」
珍しいこともあるものだと、そう思った。
ランディがワザワザ自分の館を訪ねてくるなんて。
用があれば、仕事の際、執務室を訪ねるほうが近いので普段は2人ともそうしている。
それなのにそうしないという事は、何か重要な用事でもあるのだろうか?
「あ?」
けれどそのあまりの珍しさに、ゼフェルは思わず間の抜けた返事を返した。
ランディは、そんなゼフェルの様子を気にせず、言葉を続けた。
「ずっと、ゼフェルのことが好きだったんだ。」
ぐらりと眩暈がして…。
そのまま、世界が暗転した…
「うわぁぁぁぁぁぁぁ・・・!!」
力の限り絶叫して、ゼフェルは目を開けた。
嫌な汗をかいている。
ようやくそこが己の寝室であると気付いて、ゼフェルはほっと息を吐き出した。
「ゆ、夢・・・か?」
かすれた声で呟く。
するとチャイムが鳴った。
誰だよこんな時間に?
夢見の悪さと寝起きのせいで不機嫌になりながら、それでもゼフェルは玄関へ向かった。
玄関を開けた先には・・・嫌な相手が待っていた。
「おはよう、ゼフェル。」
嫌な予感がした。
けれど、そんなゼフェルの様子を気にせず、ランディは爽やかに挨拶をして見せた。
「どうしたんだよ、急に?」
挨拶も返さず不機嫌に返したゼフェルにランディは笑った。
そのまま、肩からかけていた鞄をゴソゴソと漁る。
「実は、渡さなきゃいけないものがあって。」
鞄の中身を漁りながらランディが言う。
そのいつもと変わらぬ、けれど夢とは違う様子に安心しつつ、ゼフェルは軽口で答えた。
「あ?何だよ?まさか、ホワイトデーのキャンディとかいわねぇよな?」
ニヤニヤと笑いながら言ったゼフェルの笑みは、けれど、次の瞬間凍りついた。
「よくわかったな。」
本当に何でもない事のように続けられたランディの言葉。
ようやくそのキャンディを見つけたらしく、その表情は清々しいほどの笑みだ。
「はい、これ。じゃあな。」
「ちょ、ちょっとま・・・。」
趣味よく包まれた青い小包を渡して、ランディは踵を返した。
後には、呆然と立ち尽くすゼフェルの姿があったという。
そして、ゼフェルはその日、熱を出した。
ランディから渡されたキャンディのせいで。
そのキャンディがゼフェルの恋人ロザリアからの物であると知るのは、
これから3日後のことになる。
ギャグです。コレはあくまでギャグです。
…友人sにはほのぼのでしょ?と言われたけど、ギャグなんです!
もう、私にはこれ以上のギャグは無理です。向きません。
根が真面目だから。(大嘘。でも向かないのは本当…)
ていうか、コレを表に置くのは悩みました。
でも、結局表に。あくまでギャグですから。(まだ言うか…)
ウイルスメール・苦情メールは謹んで辞退させていただきます。(爆)
実は、ラン様とゼー様の会話を打っているのが楽しかったり。
でも、きっともう出来ないだろうなぁ…。
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