まだ少しさきの話



変わったのは誰だろう・・・?



久しぶりの再会は、あの旅からしばらく経った頃だった。

一年と過ぎていないのに、会ったあの人は変わっていた。

かっこよくなったのだと思う。

それが嬉しくもあり、すこし寂しかった。

久しぶりのデート。

久しぶりの二人の時間。

恋人ではないその人−オリヴィエと、コレットは歩いていた。

他の守護聖の事、久しぶりに会った教官や、協力者の事。

聖地で起こった事、金の女王たちの話・・・。

色んな話をする。

離れていた時間を取り戻すかのように。

楽しいたくさんの話に笑顔で頷きながら、けれど、疎外感を感じた。

楽しいはずの時間。けれど、違和感を感じた。

そしてしばらくの時間の後、気付いた。

オリヴィエは変わっていない事に。

(じゃあ、この違和感は・・・?)

自分自身に尋ねてみる。

そして、しばらくの間の後、コレットは気付いた。

変わったのは自分だということに・・・。

今この時を、心から楽しめない自分がいる。

どうしてだろう?

更に自答する。

女王試験の時、話せるだけで嬉しかった。

初めて聖地に来た時、緊張をほぐしてくれた事を思い出す。

自分が変わったのはいつ?

そして、ようやく分かった。

あの人に・・・アリオスに会ったからだということに。

アリオスに恋していたのだということに。

オリヴィエへの気持ちは憧れに過ぎなかったということに。

そして、その憧れさえ過去のものにするほど、アリオスを好きだということに。

「きれいになったね。」

オリヴィエが言う。

それに悲しげに微笑を返しながら、アンジェリークはアリオスの事を思い出した。



二人が出会うのは、まだほんの少し未来(さき)の話






はい、2回続けてアリコレです。
先日、中学の友人達とカラオケに行ってきました。
その時に思いついた話です。
本当は戯言にでも書こうと思ったんですけど。
えぇ、みんな綺麗になってて驚いて、気後れして。(笑)
で、歌ってるうちに変わったけど変わってない事に気付いたんです。
で、自分内の変化にも気付いたり。(苦笑)
もう、彼女達との事は『過去』で『思い出』なんだなぁとか。
きっと彼女達にとっても・・・。
なんとなく切なくなったり。(苦笑)
で、更に『今の方が大事』だと。
ある種告白ですねぇ〜、誰かさんに対して。(笑)
彼女が読まないことを祈りつつ。

(2003.8.12)