彼女の夢と我が想い



大好きな人が居ました・・・。



狂おしいほど好きで、いっそ狂ってしまえば楽かとも思った恋だった。

だけど、伝えようとして、けれど言えなかった。

彼女が女王候補だったからじゃない。

女王候補とか、守護聖とかそんな事を乗り切れるほど好きだった。

けれど言えなかったのは・・・。

彼女の夢を知っていたからだ。

幼い頃から女王になるための教育を受けていたその少女は、

夢を尋ねると躊躇いもなく女王と答えるような少女だった。

そして、おそらく、その夢は現実のものとなるだろう。

それほど、その少女ともう一人の候補の間には差があった。

だからこそ、なおさら言えなかった。

言えば、彼女が躊躇うと知っているから。

言えば確かに自分は楽になる。

けれど、それは少女の苦しみと引き換えだった。

あるいは、悩むことなく自分を選んでくれるかもしれない。

それほど、彼女と自分は近い位置にいた。

けれど、いつか後悔する日が来るかも知れない。

それを思うと、言えなかった。

それに、知っていたのだ。

彼女が誰より女王に相応しい事を・・・。

彼女に伝えれば、天使の羽根をもぐ事になってしまう事を・・・。

いっそ彼女でなければとさえ思う。

けれど、きっと彼女でなければ恋をしなかっただろう。

だから思いに蓋をする。

望むのは彼女が夢をかなえること・・・。

真っ直ぐ、自分の道を歩む事。

いつまでも彼が恋した、変わらぬ彼女で居てくれる事。

どうか、祈る事だけは許してください・・・






なんでしょう・・・。
いつもよりテンション低いです。(笑)
本当はこれ、キリリク用に書いた話なのですが・・・。
あまりに暗すぎたのでボツ。しかも、短いです。
ランディ様の一人称のつもりで書いたのですが・・・。
バックミュージックがやめないでピュアでした。(苦笑)
ははは・・・・。(笑うしかない)
そして・・・このままではあまりに・・・だったのでオマケが。
っていっても4行ですが。(爆)そして、意味不明。(苦笑)
最後に・・・この話は姫香様に捧げます。(いや、いらないだろう・・・。)










































少女は女王となった。

やがて、時が経ち、その力は衰える。

その力が失われた時、風の守護聖もまた力を失ったという・・・。

その日、聖地を去る女王の側には、青い瞳の青年がいた。



Fin