彼女の結論



パァンと頬で音が鳴った。

叩いたのは金の髪の少女。

緑の瞳が涙に潤んでいる。

ただ悔しかった。

一方的に別れを告げられた事が・・・。

それなのに、告げた相手のその瞳には、何の感情もうつっていない。

陽の下で見ると紫に見える、その瞳に見つめられるのが好きだった・・・。

「・・・!」

言葉もなく金の髪の少女−アンジェリークは背を向け、立ち去ろうとした。

その場にそれ以上いたら、泣いてしまいそうだった。

「アンジェリーク!」

彼女の手を取り、クラヴィスは名を呼んだ。

振り向いたアンジェリークを抱きしめる。

「すまない、そんな顔をさせるつもりじゃなかった。ただ・・・。」

「ただ?」

下から覗くようにに紫の瞳を見ると、クラヴィスは瞳を逸らした。

「ただ、少し迷った。お前を闇に染めていいのか・・・。」

その言葉にアンジェリークは切なげに笑う。

(なんて不器用なんだろう・・・。)

大切なものを失う事を知っている人だった。

その痛みを、孤独をわかっている人だった。

だからこそ、自分のことを考えていったであろう別れの言葉が嬉しくて、そして痛かった。

「もういいです・・・。でも、二度と言わないで下さい。」

「あぁ。」

頷いたクラヴィスに微笑む。

たとえ闇に染まってもかまわない、とそう思った






友人になぜかウケがよかったです。
て言っても2人しか読んでませんが。(爆)
2人とも「いい!」って言ってくれてました。
ナゼだ?(笑)
なぜウケたかは永遠の謎です。(苦笑)