特別な日



女王試験も軌道に乗り始めた日。

ロザリアはひどく焦っていた。

序盤の差を覆すようなアンジェリークの追い上げにである。

日の曜日である今日も、ロザリアの気持ちは安らぐ事は無かった。

コンコン。

不意に扉がたたかれる。

「・・・!はい!」

急な事に少し驚きながら扉を開けると、そこにはルヴァがいた。

「おはようございます、ロザリア。今日は私と一緒に出かけませんか?」

穏やかに言ったルヴァに、ロザリアは少し悩んだ。

今日は今後の育成について考えようと思っていたのだが・・・。

「ロザリア〜?あ〜、やっぱりだめですか・・・。」

「いいえ、ご一緒させて頂きます。」

ひどく残念そうに言ったルヴァに即答してしまった。

それを見て、穏やかな笑みを浮かべるルヴァに、断らなくてよかったと思う。

「今日はぜひ行きたいところがあるんですよ〜。」

にこにこと言うルヴァ。

それに微笑を返して、そして、二人は歩き出した。



「ここは・・・?」

ルヴァに連れられて来たのは、小さなカフェ。

趣味の良い、綺麗な庭と建物。

「今日は天気がいいから、外にしましょうか?」

のんびりと言ったルヴァにロザリアが頷く。

今日は本当に天気がよかった。

(よかった・・・ルヴァ様と出かけて・・・。)

微笑みながらそう思う。

「この場所はね、守護聖達の憩いの場なんですよ。」

あぁ、だから知らなかったのだろう・・・。

けれど・・・。

「よろしいのですか・・・?ご一緒しても・・・?」

そんな場所に自分が入っても、はたして良いのだろうか?

「かまいませんよ〜。それに、今日は特別な日ですし・・・。」

「特別?」

聴き返したロザリアにルヴァは意味ありげな笑みを浮かべ・・・。

けれど、問いには答えなかった。

そのままイスにかける。

ロザリアもそれにならってイスにかけると、店員がメニューが持って来た。

「そう、ここの飲み物は全部美味しいですがね・・・。」

ロザリアが顔をあげと、ニコニコと微笑むルヴァの視線に出会った。

ルヴァは気にせず続ける。

「今の貴女には、ハーブティーがオススメです。」

・・・今の私には・・・?

おそらく顔に出ていたのだろう。

「ハーブティーには、心を癒す効果があるんですよ。」

付け足すように言ったルヴァに納得をする。

そういえば最近、ゆっくりとした気分になっていない・・・。

「頑張るのはよい事ですよ〜。貴女の美徳でもありますしね。

 でも、もう少し肩の力を抜いてもいいと思いますよ〜。」

穏やかに言われてハッとする。

休息も必要なのだ・・・と。

ロザリアは頷き、ルヴァに微笑んだ。

その笑みは、輝くばかりに明るかった。






だだだーっと書いちゃいました。
8本くらい続けて。(爆)
これもそのうちの一つです。
駄文度が上がっているのはそのため。
でも、ご安心を。
これ以上が有りますから。(爆)
それにしてもルヴァ様、案外意地悪ですね〜。
特別な日の意味を教えず終い・・・。
まぁ、デュエットを持っている人にならわかるはず。
(デュエットでは5の倍数の時にカフェか、テラスへ連れて行ってもらえるイベントがあるのです)